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お知らせ|2021年02月27日

履歴書は手書きかパソコン作成か

就職、転職活動には、応募書類の作成が必須です。

そこで、毎回質問されている応募書類の書き方、その中でも履歴書を作成するにあたっての疑問に岡山のキャリアコンサルタントMICHIKOからのアドバイスです。

ハローワークなので相談すると、必ず履歴書は手書きしてください、と言われるそうです。地方のハローワークであればあるほど、手書きで作成するように指導が入るということです。
その理由は、文字から人柄を判断するためだということです。

では、実際にどうなのでしょうか?

本当に、履歴書は手書きでないといけないのでしょうか?

 

1.履歴書っていつから日本に入ってきたのか?

最初に履歴書を書いた人は、記録によるとルネサンス期の発明家で芸術家のレオナルド・ダ・ヴィンチだと言われています。まだ無名だったレオナルド・ダ・ヴィンチが自分のスキル、能力、経験、ビジョンなどを記述し、ミラノ公ルドヴィコ・イル・モロに送られた手紙の中の就活レジメが最初だと言われています。履歴書って、16世紀から存在しています。

では、日本ではいつから登場したのでしょうか?
日本では、明治時代以降の経済活動が活発になったことからだと言われています。

当時は、墨と筆で半紙に縦書きで記入されていたそうです。半紙に毛筆で書くとなると綺麗な文字を書かないといけないですよね。そんな文字の綺麗さが選考基準だったと言われています。そのため、代筆屋さんまでもあったそうです。

戦後、履歴書は自筆のペンで書くことが主流になってきました。

そして、1953(昭和28)年に、日本工業規格(JIS)に認証され、採用に関する全国共通ルールとして現在の履歴書が広まりました。
このJIS規格の履歴書が今でも日本全体で根強く残っています。

しかし、最近では、インターネット上からダウンロードして使用する方も増えてきつつあります。

 

2、人事担当者による手書きとパソコンのどちらが良いのか

全国共通ルールとして根付いた履歴書ですが、現在は、いろいろなタイプがあります。
サイズも山折りのB4サイズからA4サイズ、山折りA3サイズと様々です。
その中で、いつも就職活動中の方が悩まされるのが、手書きで作成するのかパソコンで作成するのかということです。

パソコンで作成すれば、間違えればすぐに修正できますし、枚数も複数すぐに準備することが出来ます。しかし、手書きとなると一度間違えたら最後、再度、最初から書き直しになります。
その手間を省き、複数社応募するような場合は、パソコン作成をしても良いのであればパソコンで作成したいと就職活動中の方が思われるのは当然だと思っています。

しかし、ハローワーク等では手書きをするように指導されます。
手書きで作成した方が、熱意が伝わる。文字に人柄が現れるというのが理由です。
本当にそうなのでしょうか?

ここであるデータをご紹介します。

採用担当者に対して履歴書を手書き、パソコンどちらで作成した方が良いかのアンケート調査の結果です。

※出典:doda調べ「採用に関するアンケート」調査期間:2018年12月
調査対象:過去3年以内に中途採用での書類選考を担当した103人
調査実施:パーソルキャリア株式会社(転職サービス「doda」を運営)

このデータをみる限りでは、半数以上の採用担当者がパソコンでも構わないと言っています。
しかし、手書きは派がまだまだ4割程度いらっしゃいます。
この4割っていう数字には、正直私はびっくりしました。

私自身は、文字が綺麗な人以外が、パソコンで作成していただいた方が見やすくて便利でした。丁寧に書けば、文字の上手下手は関係ないと言われますが、そんなことはありません。

採用だけに時間が取れればいいですが、仕事の一部として採用もしているという状況では、読みにくい文字では?っと思っていました。

読みやすさと文字の間違いを防ぐためには、パソコンで作成していただいた方がいいなぁってず~っと感じていました。

 

3、履歴書が手書きでない場合には、不利になるのか?

では、履歴書を手書きで作成した場合には、どれだけ有利に働くのでしょうか?
よく、手書きの方が熱意を感じると言われています。

本当に採用担当者はそう感じているのでしょうか?
ここでまた、データから見てみたいと思います。

手書きとパソコン作成でどちらが有利なのかを調査した結果です。

こちらのデータからも手書きが有利に働くのは、3割程度です。残り7割はどちらで作成しても影響はないという結果が出ています。

実際、採用していた立場からしても手書きで作成してくれたという意味で時間を使って頂いたという感謝はありますが、だから、自社にマッチするかどうかはということは、別の問題です。
誠意ある人柄だということは、認識できます。
また、手書きでない場合には、評価を下げるのか?という事に着目したデータがあります。

出典:PR TIMES 人事の8割が「履歴書が手書きでなくても評価を下げない」。「就活の変」プロジェクトが学生・人事対象アンケートを公開

このアンケートからも手書きかでなくても評価を下げないことがわかります。

履歴書が手書きだから、採用されやすいかどうかという問題は、実際の所、あまり影響がないというのが本音です。

手書きが一般的だった時代からの名残で、手書きで作成するようにいわることがありますし、私自身も心配されるようであれば、手書きをお薦めします。

現実的には、今の時代には、いかに自社にマッチングする人を採用するということが重要で、熱意があれば何とかなるという仕事内容ではなくなっていると思っています。

熱意も大切ですが、いかにお願いしている役割を達成してくれるのかがより重要な時代になってきました。

 

まとめ

*履歴書は、手書き作成かパソコン作成かは、どちらで作成しようとあまり採用には影響がない。

*少しでもデメリットになることを恐れるのであれば、手書き作成がお薦めです。

*履歴書の書き方よりも、採用担当の本音は、自社にマッチする良い人材を採用することが重要である。

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