お知らせ|2021年03月16日
キャリア用語の基礎知識
キャリアという言葉はよく聞くけれども、キャリアの意味ってなんでしょう。
そこで、今回は、キャリアにまつわる用語の解説です。
1.キャリアとは
「キャリア(career)」とは、ラテン語でcarus(カルス)という車輪のついた乗り物であると言われています。車輪のついた乗り物が通る車道をcarraria(カルラリア)、車輪の通った跡(轍)を意味することから、人生の経路、経歴などを意味するようになりました。
日本では、キャリアというと就職、転職、職業に関する能力開発というイメージがありますが、実はそれだけにとどまらず、仕事を通じた生涯、人生全体を意味する概念として用いられています。
すなわち、キャリアとは、仕事や職業などを通じた人生そのものを指す言葉です。
2.キャリア発達とは
人が成長していく過程には、様々な節目となる発達の段階があります。
それぞれの節目で人は様々な過程を経験します。身体的、知的、情緒的な能力の成長過程だけでなく、社会的な役割も変化も経験していきます。
学校で学ぶことが役割であった子供の時代から、成人し職業に就くようになれば働くことが役割の中心になり、家庭での役割も変化していきます。
同じ職場で働いていたとしても、それぞれ組織の中での求められる職務や責任は変わっていきます。
人の成長は、社会の中での求めれている役割を果たしながら、自分らしく生きることを実現していく過程(プロセス)のことをキャリア発達と言います。
そのため、キャリア発達は、就職や転職、退職をしたらそれで終わりではなく、生涯に渡って続いていきます。
3.キャリアデザインとキャリア形成の違い
キャリアデザインとは、自分自身の職業やキャリアについて、ありたい将来像を構想し、人生を設計することです。
また、キャリア形成とは、キャリアデザインが実現化するよう、自ら計画を立て、必要な技能や資格を身に付けたり、自己研鑽したりすることによって職務能力を作り上げていくことです。(引用:『セカンドキャリアアドバイザ―講座入門編』より)
個人のキャリアデザインやキャリア形成は、働くきぎょうや学校任せにするものではなく、自ら主体的に取り組むものです。
また、与えられた仕事を続けるだけでなく、経験を重ねながら、学びなおしなどによる教養を身に付けたり、訓練を行うことで自分自身を培っていくことを「キャリアを築く」と言います。
今後、個人が主体的にキャリアデザイン、キャリア形成を行っていくことが益々求めらえる時代になって来ると思われます。
4.キャリアの成長を支援する用語
まず、キャリアの成長を支援する用語として思い浮かぶのは、学校教育で行っている「キャリア教育」ではないでしょうか?
キャリア教育とは、子供達一人一人の社会的・職業的自立に向けて必要になる能力や態度育てることを通してキャリアの発達促進を行うことです。
同じように大学内では、学生が卒業後に自らの資質向上や社会的および職業的自立に必要な能力を教育課程の実施や助言や指導を通じて培うことができるな体制をキャリア支援という。キャリア支援では、就職に関する情報収集・提供などのガイダンスも行っている。
そして、企業でも同じようにキャリアの成長を支援する施策が行われている。
従業員の人材育成や職務能力を向上させることを目的とした人事制度の構築や設計、研修や個別の面談などを計画的に行なっている。企業でのキャリア支援を「キャリア開発(Career Development Program:キャリアデベロップメントプログラム)です。
キャリア開発に関する代表的な制度としては、「ジョブローテーション」「自己申告制度」「社内公募制度」「社内FA制度」などがあげられる。
5.セカンドキャリアとキャリア・トランジションとは
最近よく聞くようになったセカンドキャリアですが、元々は、第二の職業、第二の人生とうい意味で、スポーツ選手などが引退したあろのキャリアを指していました。
しかし今では、中高年の現在の就業先や職務、雇用形態を変更することや定年退職後に起業したり、再就職をしたりすることなど、新たな人生を歩むことや出産・育児後の女性の社会復帰などにも使われています。
人生の各段階で新たなステージに移行させることを「キャリア・トランジション」です。トランジションとは、転機や節目、移行などの意味を持っています。
セカンドキャリアとキャリア・トランジションの意味を見て見ると、セカンドキャリアととは、キャリア・トランジションの一つであると言えます。
このように、キャリアを取り巻く言葉はいろいろあります。
自分自身にとって、今、必要な考えは?という視点でキャリアに関する用語の意味をシッカリとしらべてください。
参考文献:U-CAN 『セカンドキャリアアドバイザー講座入門編』