お知らせ|2021年07月19日
キャリコンをこれから目指される方へ先輩キャリアコンサルタントからのアドバイス
キャリアコンサルタント歴16年、岡山・香川でキャリアコンサルタントとして仕事をしています。
最近特に思っていることですが、国の施策でキャリアコンサルタント10万人計画が実施され、順調にキャリアコンサルタント資格取得者が増えてきています。
しかし、私にはどうも疑問があります。
これからの時代を支えていくには、キャリアコンサルタントが自信がデジタル分野に強くなくてはならないのでは?と思っています。
現在のキャリアコンサルタントとしての指針は、クライエントにしっかりと寄り添い、クライエントが自分のキャリアを自己決定できるように支援することです。そのため、キャリアコンサルタントはクライエントにしっかりと寄り添うことに集中している方々が多くいらっしゃいます。しかし、寄り添うという支援だけでは、クライエントが望む結果が得られないのではないでしょうか?
では、何が足りないのでしょうか?
その一つとして、今回、是非、考えていただきたいことがキャリアコンサルタントのITリテラシーの低さの問題です。
キャリアコンサルタントがもっともっとデジタル分野に強くならなければ、これからの時代には、時代を生き抜くための相談も出来ないのではないでしょうか?
企業もリカレント教育(職場を離れて大学などで学び直し)から、既にリスキリング(職場を行うことで、今後必要となる仕事上のスキルや技術を再教育して身につけさせる)に変化しています。
リスキリングの内容は、デジタル分野の技術の習得が主に行われています。
そんな時代のキャリア相談について、私の中で疑問が生じてきています。
「デジタル分野についての話が少しでもわかっていなければ相手の話が理解できないのではないだろうか?」
また、
「どんな能力やスキルを必要とするのかについての話についても、ピントが合わない可能性もあるのではないだろうか?」など
例えば、こんな事例の場合、どう理解されますか?
システムエンジニアを何十年もされていた定年退職された方が、経理の仕事に就きたいという希望を持たれていました。しかしながら、今まで全く経理の仕事をしたこともないし、毛簿記などの資格も持たれていません。
定年退職後に、未経験分野の仕事に就くなんて!って思われていませんか?
実は、この方、経理システムを開発されていたエンジニアさんでした。
そのため、経理業務については、かなりの知識を持たれています。経理システムを創っていた方なので、どんなイレギュラーな事にも対応するためのシステム作りをしていただけあって、かなり経理業務には精通していました。
キャリアコンサルタントとして、こういった相談をされた場合どう対応しますか?
仕事内容を聞いただけで、なんで経理事務をしたいなどと言われたのかが想像できますか?
なぜ、経理事務をやりたいと思ったのか?
どこかで経験していた可能性があるのか?
など、少し聞いただけでは理解できない内容の相談を受けた場合こそ、キャリアコンサルタントは、しっかりした判断が必要です。
具体的には、この相談を聞いた時、システムエンジニアという仕事だったにもかかわらず経理事務をしたいということは、経理事務がわかるということなのでは?
ということは、システムエンジニアとして経理システムとかを作っていたかもしれないということがすぐに頭をよぎることが必要です。
こんな風にまずはシステムエンジニアやプログラマの仕事の理解を深める事や自分自身もITを使って仕事をすることに慣れていくということが必要です。
私自身もデジタル分野は苦手なのですが、慣れることが重要って想いながらSNSの投稿をしたり、短い動画を作ってみたりと試行錯誤しています。
これからキャリアコンサルタントを目指されている方は、気持ちに寄り添うだけでなく、相談者と一緒に伴走しながらサポートしていくスキルが今まで以上に必要です。
そのためには、デジタル分野への興味をもつことが重要です。また、デジタル分野に精通していくことで色々な産業界の動きに注目していく習慣をつけていきませんか?
私も頑張りますので、キャリアコンサルタントを目指されている方は一緒にがんばりませんか?