お知らせ|2021年05月01日
職場のコミュニケーション改善法:訊くスキル
職場のコミュニケーションと言えば、相手の言っていることをしっかりと「聴く」ことを重視するように研修を受けた方も多いのではないでしょうか?
しかし、お客様満足度や仕事でのミスを防ぐためには、「訊く」スキルをあげる必要があります。
1.訊くとは?
2.訊くスキルを身に付けるとどうなるのか?
3.訊くスキルアップの3分間スキルアップ法
1.訊くとは?
日本語で「きく」という行動に対して3種類の感じ表記があります。
「聞く」、「聴く」、「訊く」ですね。
この「聞く」と「聴く」との違いは、自然に耳に入ってくる音の場合は「聞く」、注意深く耳を傾ける場合が「聴く」です。
英語でいうと「聞く」は「hear」、「聴く」「listen」です。
また、「聴く」という言葉の意味は、耳と目と心をもって聴くという意味があります。
しかし、最後の「訊く」とは、質問をするという意味の訊くであり、英語の「「ask」です。
この「訊く」の場合は、人にわからないことを尋ねる場合に使用します。
今回は、この「訊く」という行為に注目したいと思います。
2.訊くスキルを身に付けるとどうなるのか?
訊くというスキルを身に付けるとどうなるのでしょうか?
答えは、大きく2つあります。
一つ目は、仕事をする上でのスキルアップに繋がり、職場の人間関係も改善していけます。二つ目は、お客様の信頼を得られます。
では、どうしてそうなるのかと言えば、
1つ目の場合は、前回の「報連相」の話を思い出してください。
報連相がしっかり出来ると仕事上のミスや失敗が減ります。
仕事上でのミスや失敗の原因の80%は、意思疎通不足によるものです。
ということは、意思疎通が上手くできればミスや失敗が激減します。ミスや失敗が起こらない職場では、信頼関係がうまれ、チームとなって仕事ができるために効率的な仕事や生産性がアップすることができます。
その結果、会社の業績アップにも繋がっていきます。
しかし、この「訊く」というスキルは、なかなか出来ていないと思っています。
仕事がわからない場合などに、上司や先輩に質問することがなかなか出来ません。磯化しそうにしているので、声を掛けにくいとかどう質問してよいかわからないなど
質問するということの訓練ができていません。
人材研修や教育では、人の話をしっかり聴きましょう!ということばかりを教えられ、
傾聴のワークなども行いますが、「質問」のワークなどを取り入れているのを見たことがありません。
そのため、部下を持つことになり、部下との1on1などの研修やコーチング研修時にでてくる受講生の意見は「何を質問してよいかわからない」「どんな質問すればいいのか」「質問が思いつかない」などの声が上がります。
質問の仕方やどんな質問をすれば相手のことが理解できるのかがわからないのです。
私がキャリアコンサルタントの勉強中は、傾聴・傾聴と言われ、質問するよりも相手の話をしっかり聴きましょうという指導を受けていました。
しかし、私の場合は、コーチングを先に勉強していたため自分なりの質問集をつくらされたり、一緒に勉強している仲間が考えた質問なども取り入れるというような研修をうけていましたので、必然的に質問することで相手を理解していくという訓練を行ってきました。
そのため、カウンセリング手法がメインのキャリアコンサルタント資格では、相手を理解し相手の内省を深める質問をしたくてたまらなくなり、よく注意をうけていました。
二つ目のお客様との信頼関係も深まる理由は、相手を理解するためにこの「訊く」を使います。
例えば、友達から誕生日のプレゼントで迷っていた時に定員さんからのアドバイスで買ったプレゼントを友達が気に入ってくれたら嬉しいですよね。
そのプレゼントを見つけ出すことが出来たのは、ショップの定員さんからの適切なアドバイスだった場合、次もこの定員さんにお願いしようって思いますよね。
ではどうしてこの店員さんは、友達が気に入りそうなものを見つけ出してくれたんでしょうか?
買い物に行ったあなたが、友達のことをよくわかっていたこともありますが、その店員さんがあなたから友達の事をしっかり訊いてくれたからではないでしょうか?
普段どんなものに興味をもっているのか?どんな趣味なのか?等々
あなたの友達に興味をもってしっかり訊いてくれたからこその結果です。
訊くということは、信頼関係構築には必要なスキルです。
是非、このスキルを身に付けてみませんか?
3.訊くスキルアップの3分間スキルアップ法
では、具体的にはどんな方法でこの訊くスキルを身に付けることができるでしょうか?
自分なりの質問集を作成するという方法もありますが、ここではもっと簡単に出来る方法をお伝えします。
やり方は、2人組になり、3分間ずっと相手に対しての質問をしていきます。
最初は、なかなか出てこないかもしれませんが、慣れてくれば、質問したことに対しての答えにもう一度質問していく。この繰り返しを3分間行うことです。
「なぜなぜトレーニング」です。
トヨタの何故を5回繰り返すと同じです。
この「なぜなぜトレーニング」は、興味をもって相手に接していないと「なぜ」が出てきません。別に「なぜ」という内容で無くても大丈夫です。
相手に対しての質問であれば、なんでもOKです。
この訓練を行うことで、相手への向き合い方が習得できます。
そのため、「訊く」ということが出来始めます。
3分間だけですので、簡単におこなうことが出来ますので一度やってみてくださいね。
まとめ
1.「聞く」と「聴く」と「訊く」という3つの意味の「きく」があり、聴くことばかりに注目していると「訊く」ことができなくなる。
2.訊くことで職場の人間関係が良好になったり、お客様からの信頼が得られる。
3.なぜなぜトレーニングによって「訊く」スキルをアップできる